入れ歯
入れ歯について
入れ歯は大きく分けると、保険治療と自費治療の2つに分かれています。
保険治療は金属の留め具(クラスプ)が目立ったり、入れ歯の厚みがあったりしますが、費用を抑えられることがメリットです。
一方で自費治療の場合は薄く作れたり、外から入れ歯を付けているとわからなかったり、患者様のご要望に応じてさまざまなタイプをご提案可能です。
さらに当院は専門の歯科技工士が在中しているため、スピーディーに入れ歯の調整や修理に対応することができます。
全身の予防にもつながる
入れ歯治療
一方、噛む機能を維持していれば、唾液の分泌量が維持できるので、むし歯や歯周病予防もできます。
これらの点を踏まえて、歯を失った後はできるだけ放置せずに、早めに入れ歯などで補うことをおすすめします。
当院の入れ歯治療の特徴
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技工室を併設・技工士在籍
多くの歯科医院では、入れ歯の作製を外部の技工所に外注します。一方、当院には入れ歯や詰め物・被せ物を作製する歯科技工室があり、歯科技工士も在籍しています。そのため、頻繁に細かい打ち合わせができるので、完成度が高い入れ歯や詰め物・被せ物を提供できることを特徴としています。また歯型や、完成した物品を移送する時間や手間も不要なので、迅速に治療ができる利点もあります。
また、メタルプレートを使用する際でも当院の技工士で作製することができます。
※患者様のお口の状態によっては、専門の担当者に依頼する場合もございます。 -
ご要望にあわせた特別な入れ歯
口もとは対面する人に注目される部位なので、外観的に気になる方も多いでしょう。その一方で、日本では80歳を超えると半数程度の人が総入れ歯に頼っている現状があります。
当院は保険診療の入れ歯も提供していますが、「外観や機能にこだわりたい」という方に向けて自費診療の入れ歯も扱っています。自費診療を考慮に入れれば、入れ歯の選択肢はかなり豊富になります。外観の美しさや使いやすさ、耐久性など複数の観点から選択できますので、興味がある方はお気軽にご相談ください。
入れ歯の種類
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保険入れ歯
お口の粘膜や歯ぐきに触れる床部分が、レジン(歯科用プラスチック)で作られている入れ歯です。
部分入れ歯の場合は、クラスプという金属のバネを他の歯に引っ掛けることで、入れ歯を固定します。
治療費がリーズナブルですが、装着時に異物感や違和感を覚える方もいらっしゃいます。 -
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは文字通り、クラスプ(バネ)を使わない入れ歯です。
口を開けた時に金具が見えないため、入れ歯をしていると気づかれにくくなります。また、金属アレルギーの心配もなく、フィット感に優れているのもメリットです。-
Meritメリット
- 入れ歯(義歯)がズレにくく、外れにくくなる
- 残っている健康な歯の負担を軽減させられる
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Demeritデメリット
- 保険適用外のため、自費による治療となる
料金(税込) 88,000円~220,000円 治療期間 1ヵ月 治療回数 3回~5回 -
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金属床義歯
床部分が金属製なので、強度に優れています。
また、薄く軽く作製できるため装着時の違和感も抑えられるのがメリットです。さらに、食べ物の熱が伝わりやすく、食事の楽しみが向上します。-
Meritメリット
- 入れ歯(義歯)そのものが薄く軽い
- 耐久性が高く、割れにくい
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Demeritデメリット
- 修理が難しく、壊れた場合は作り直しが必要になる場合が多い
- 保険適用外のため、自費による治療となる
料金(税込) チタン床 320,000円
コバルトクロム床 198,000円治療期間 3週間~1ヵ月 治療回数 3回~4回 -
入れ歯のお手入れ
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入れ歯は日常のお手入れをしっかり行うことで快適に使用できます。入れ歯を作製した際に、お手入れを行う際の注意点を丁寧に説明しますので、ぜひ適切なお手入れを行って、長く大事に使ってください。
ただし、人間のお口の中は日々変化していくので、大事に使っていても入れ歯は少しずつ歯ぐきに合わなくなっていきます。そのため、定期的に歯科医院に通って調整を受けることも入れ歯の快適性維持には欠かせません。 -
なぜ入れ歯(義歯)の
お手入れが必要なのか入れ歯は毎日お手入れしないと、汚れが少しずつ付着して、嫌なにおいがすることがあります。天然歯でも毎日歯磨きしなければ歯垢や歯石が溜まるので、日々の清掃が重要な点は同様です。また、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも、入れ歯を快適に使う上で大切なポイントです。定期検診を受けていれば、お口のトラブルを早期発見、早期治療できますから、健康維持にも役立ちます。
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現在お使いの入れ歯にこんな症状があったらお手入れが必要です
- 食事の時、入れ歯が痛い
- ぴったりフィット
していない - 口臭がある
- 違和感がある・
咬み合わせが悪い
よくある質問
- Q
入れ歯の材質による違いはありますか?
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A
全身疾患などの影響で入退院が多い、顎の変化が大きいという方には、修理が容易なレジンという樹脂をおすすめしています。
歯や顎の変化が少ないようなら、強度のある熱可塑(かそ)性樹脂が適しています。まだ残りの歯があって噛む力が強く、歯と歯の間のちょっとした欠損という場合にも、弾力があって粘膜を傷つけにくい熱可塑性樹脂やシリコンが向いています。セラミックは見た目がキレイですし、硬くて摩耗しにくいのですが、これで作ってしまうと調整が難しいので当院ではあまり使いません。
金属アレルギーなどの理由でチタンや金を用いる場合や、もっと薄くしたいという場合は自費治療になります。 - Q
入れ歯が壊れてしまった場合、修理はしてもらえますか?
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A
入れ歯治療のメリットは、歯を削る量が最小限で済み、外科処置がないことです。入れ歯に代わる代表的な治療法にインプラントがありますが、インプラントは外科処置を伴うため、さまざまな制約やリスクが生じる場合があります。
状況に応じて、修理・新しい入れ歯を作製させていただきます。 - Q
入れ歯をすることによって普段の生活に支障は出ますか?
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A
歯がないことに慣れてしまっているので、入れ歯をしてすぐは口の内側や舌を噛むことがよくあります。また最初のうちは、まるで口の中で常にあめを舐めているかのような違和感があり、これらは少しずつ慣れていただくしかありません。まずは使うというよりも、口に入れ歯があることに慣れることからスタートし、徐々に装着時間を長くして食事をしたり、夜は外したりという生活が自然に行えるようにします。新しい入れ歯に慣れるまでは、1ヵ月程度の間に何度か調整に来ていただく必要があります。万一、入れ歯自体に不都合があると、これは慣れで解決できる問題ではありませんから、すぐに補修や調整をするようにしています。
- Q
入れ歯治療で先生や技工士さんが大切にしている点は何ですか?
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A
その方にとっては人生第二の大切な歯ですから、パッと作って入れたらおしまいというものではありません。
調整などを繰り返して半年から1年ぐらいかかります。おいしく食べて、楽しくしゃべって、素敵な笑顔で過ごしていただく、そのためには少し時間がかかりますが、一緒に頑張りましょうというスタンスで患者様にお願いしています。
入れ歯というのは単に元あった歯の復元ではなく、正しく噛むための理想的な形に仕上げなければなりません。そのためには論理的な分析に加えてイマジネーションも必要です。どういう動き方をするか想像して作る、それも技工士の腕の見せどころですね。